差別の秘密。

近年日本でもヘイトスピーチなるものが話題になっています。関連してレッテルや決め付けが横行しています。これらの秘密を探るブログです。

4.差別の誤解〈4〉スケープゴート緩和の一例

差別の誤解〈3〉で、スケープゴートは差別と直接関係ないことを示しましたが、スケープゴートは差別ではないから放置して良いという問題ではありません。 よって、差別の問題とは別枠として、補足的に解決緩和救済への道を考えて見ます。 差別と類似性がある…

4.差別の誤解〈3〉差別はスケープゴートの嘘

差別の議論では、よく、差別者はスケープゴートとして、自分のどうしようもない嫌なことを弱者に押し付けてる。それで快感を得て(オピオイドによって、)癖になって繰り返されてる。という人、非常に多いです。 これ、絶対的に正しいことだと思い込んでる人…

4.差別の誤解〈2〉承認欲求(自己愛)

ネットで飛び交う相手を黙らせる万能薬。 「お前は承認欲求が強過ぎる自己愛性人格障害だ!」という言葉。 差別を巡る議論でもよく飛び交います。 一見、人格障害などに悩む患者さんを差別してるようにも取れますが、違います。 相手の主張を全て無に帰す台…

4.差別の誤解〈1〉このカテゴリーの説明。

これまで「差別とは?」で悪口差別の定義をシンプルにすることの必要性について、「差別のメカニズム」で複雑な概念ではなく単純な身体の仕組みが差別のベースであること、「悪口は攻撃に発展する」で単純な悪口差別が攻撃に発展することを、示しました。 こ…

3.悪口は攻撃に発展する[6]攻撃行動を起こすストレスは入れ替わる。

悪口は攻撃に発展する[5]が、おおよその群衆が暴動に繋がるメカニズムですが、足りない点があります。 それは、危機迫る災害などが起きてない状態での群衆の暴動です。 なぜ、災害が迫ってないのに、同じような情動反応が起きるのでしょう? 実は、ヒトの…

3.悪口は攻撃に発展する[5]偶発攻撃のメカニズム

悪口によって攻撃行動が起きる準備は、『悪口は攻撃に発展する[2]』で、攻撃行動開始のきっかけとなる合図は『悪口は攻撃に発展する[3]』で説明しました。 『悪口は攻撃に発展する[4]』で、悪口の訓練や攻撃開始の合図がなくても攻撃行動があることを…

3.悪口は攻撃に発展する[4]偶発的な攻撃行動。

攻撃行動というのは、号令がなくても存在します。 最初に思い浮かぶのは、弱肉強食の世界ですが、肉食目(ライオンとか虎)が獲物を狙うのは、摂食行動で身体の中では人が食事を取るときと同じ反応です。ですから攻撃行動とはいえません。 生物で攻撃行動と…

3.悪口は攻撃に発展する[3]悪口がなぜ攻撃(実行)に変わるのか?

悪口のメカニズム[1]と[2]で、悪口(憎悪表現)は威嚇と親和性があり直ちに攻撃が実行されないこと、と同時にその悪口が、相手との距離感を広め攻撃実行のハードルを下げることを示しました。 実際に攻撃を行わせるため、軍事学者らは2つの方法を用いました…

3.悪口は攻撃に発展する[2]悪口の研究

悪口の研究は以外なとこですが軍隊でも行われてます。 世界中の軍隊は、実はベトナム戦争以前は、互いに向き合って銃を構えてても発砲率が15~20%と低かったのです。(マーシャルの研究) 98~99%の兵士にとって、殺人は非常に抵抗が強く難しいというデー…

3.悪口は攻撃に発展する[1]悪口とは?

そもそも悪口とは何のためにあるのでしょう? 世界中に古来から普遍的にあることから、何らかの必要性もあるのだと思われます。 もっとも単純な原点を求めるなら、悪口は威嚇行動ではないでしょうか? 威嚇行動と言うのは、攻撃行動と似てますが違います。 …

2.差別のメカニズム〔5〕定義が現場で役に立たないメカニズム

定義は、本来、データ圧縮のようなもので、共通認識がある同士では非常に便利なものですが、共通認識がない場合役に立ちません。 乗り越えるには共通認識を創って共有するしかありませんが、それには、互いが誠実であることやゆったり落ち着いてることや時間…

2.差別のメカニズム〔4〕定義は本来、役に立つ

差別問題で定義が役に立たないことはジョージ・ミラーのマジカルナンバー7±2という論文から派生した、作業記憶の容量の仮説から説明しました。 この作業記憶は瞬時に覚えることの出来る記憶量の限界として実験されましたが、後に、この作業記憶が考えたり動…

2.差別のメカニズム〔3〕偏見の生理的メカニズム

ヒトの情動(感情とか気分感覚の根本)は、快情動回路(A10)と不快情動回路(A6)の2つしかありません。 側頭葉内側の扁桃体というところで判断されると考えられています。 食物を得るような「接近行動」は嬉しいことなのでドパミンという快情動を刺激する…

2.差別のメカニズム〔2〕偏見は何故起きるのか?

ぼくらはなぜ「坊主憎けりゃ袈裟まで憎し」との偏見を、生み出すのでしょう? じつは、これ、生物の基本メカニズム。生きることそのものの基本システムなのです。 生物は、単細胞生物であっても、良いことの頻度を上げ、悪いことの頻度を下げようとします。 …

2.差別のメカニズム〔1〕差別の最大公約数

差別の最大公約数だとイメージできるのは、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎し」系の「早過ぎる一般化」つまり「偏見」です。 差別の要素を分解しようと考えて、ぼくがまず思いつくのは、一人のあるいは一部の人の失態や事件などを、その人の所属する集団全体に掛け…

1.差別とは?【4】差別の定義は範囲の絞込み

差別の定義や概念をいくら一生懸命考えて網羅して詰め込もうとしても、膨らめば膨らむほど、理解が難しくなりヒトの脳の機能として、万人に浸透させることは難しいくなります。 であるなら、逆転の発想です。 まず、定義が巨大化しないように範囲を絞ります…

1.差別とは?【3】定義は通じないだけでなく役に立たない。

差別に限りませんが、あやふやな定義(つまり定義合戦がある定義)は、相手に通じることはありません。 通じ合えて、これさえ共通認識になれば、すべて解決すると思える場合もあるでしょうが、じつは、ヒトの脳の仕組み上無理なのです。 ひとつの疑問として…

1.差別とは?【2】なぜ定義が相手に通じないのか?

差別とは? ネットの声でなく専門家の先行研究として東京人権啓発企業連絡会の差別の定義は『人権と人権侵害<シリーズ2> 「差別とは?」』 このページにも差別の説明が書いてます。 一般向け啓蒙ページのはずですが、こページに書いてることさえ全部覚え…

1.差別とは?【1】差別と定義問題

差別は謎です。 差別って何でしょうね? すごく悪いことだというのは誰でも知ってるけど、何がどう悪いのか?きちんと説明できる人はなかなかいません。 差別とは何か?を考えるには、定義や線引きを先に考える必要がありそうです。 ネット上の発言では、「…

はじめに。概要と自己紹介とリンク。

『当ブログの概要を最初に説明します』 近年、日本では行動保守の方々の運動で嫌韓が定着してきました。 それに伴い、在日韓国朝鮮の方々を対象にした差別がヘイトスピーチという名前で話題になっています。 しかし、そこには、認識の違いからレッテル張りや…